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着物警察とは?
着物警察とはTwitterなどのSNSで自然発生的に生まれた言葉で、2018年頃から新語として定着してきました。テレビ番組でも取り上げられたことで、大勢の方が「着物警察」の存在を知るようになりました。
着物警察とは、見ず知らずの他人に対して、「着物の着方がおかしい」「髪型がおかしい」などと指摘をする人たちのことです。
着物警察は着物に詳しい年配の女性に多く、自分の持っている知識をひけらかせて、些細な点を指摘して注意します。その姿はまるで交通違反を指摘して反則切符を切る警官のようであることから、「着物警察」と呼ばれるようになりました。
着物をよく着る人の内、19%の人が「着物警察にあった」という結果でした。着物警察にあったときの対処法、着物警察に間違えられないようにする対処法も記載。事前の同意がやはり大切ですね。同意なしにべたべた触るのはマナー違反なのでやめましょう。https://t.co/iMuyvrrFGK#着物警察 #着物 pic.twitter.com/0ZLh4Zqz0V
— きものと宝飾社/ステータスマーケティング (@kimonotohoshoku) 2019年1月24日
着物の着付けの仕方には伝統的なルールが存在しますが、どのように着ようと本人の自由です。せっかく着物を着ているのに、全く見ず知らずの人から着付けの仕方などをけなされたら気分を害してしまいます。
着物警察の人たちに注意されるのは着物を着ることに慣れていない若い女性が多く、着物警察の存在が若者の着物離れを助長していると指摘されています。
最近はInstagramなどのSNSに艶やかな着物姿の写真を公開する若い女性が増えており、若者の間では和装が静かなブームになっています。
着物業界も和装をする若者が増えることを歓迎しており、業界を挙げて着物の普及に取り組んでいる最中です。着物警察の存在は若者の着物離れを助長しており、着物警察のパワハラまがいの行き過ぎた行為は社会問題になりつつあります。
着物警察の事例
勝手に帯を直される
お手洗いの鏡の前に立っている時に、全く見ず知らずの年配の女性が自分の背後に立ち、勝手に帯を直されるという事例が報告されています。
それだけなら親切心と言えなくもないですが、「きちんとしなさい!」「みっともない!」と捨て台詞のような言葉を残して立ち去ることもあり、言われた方は気分を害してしまいます。
着物の素材をバカにされる
ポリエステルなどの化繊の着物は気軽に着られるため若い女性が着ることが多いですが、着物警察の人はポリエステルの着物を「安物」とけなします。
「私はもっと高級な素材の着物を持っていますよ」と自慢する着物警察もいるようで、見ず知らずの人からこのようなことを言われるのは「余計なお世話」です。
もちろん、ポリエステルやウールなどの化繊の着物は正絹と比べると安いですが、どのような素材の着物を着るのも本人の自由です。全く知らない人に突然呼び止められ、自分が着ている着物の素材をバカにされると腹立たしく思うのは当然です。
髪型を注意される
着物警察に髪型を注意される若い女性は多く、「その髪型は和装には合わない」などと言い、他人に自分の価値観を押し付けます。
自分の親から指摘されるのはともかく、全く知らない人に呼び止められて自分の髪型にケチをつけられれば、誰でも腹が立ちます。
着物警察への対処法や撃退方法
着物警察の存在は若者の着物離れの一因になっており、着物警察に遭遇したせいで着物を着るのが嫌になった人は大勢います。気にしないのが一番ですが、対処法や撃退方法を知っておきますと、運悪く街中で着物警察に遭遇した時でも安心です。
丁寧にお礼を言う
街中で着物警察に遭遇して注意された時には、むやみに反論すると喧嘩に発展することがありますので、まずは相手の言っていることを聞いてあげましょう。
話し終わったら、にっこりと笑いながら「どうもありがとうございます」とお礼を言うと良いでしょう。笑いながらお礼を言われますと着物警察も悪い気はしませんので、満足してくれます。
しつこい場合は、「すみません、急いでおりますので」と言って、速やかにその場から立ち去りましょう。
無視をして速やかに立ち去る
着物警察を相手にするのが面倒な場合は、あえて無視をすることも撃退法になります。無視をすることは失礼かもしれませんが、そもそも失礼なことをしているのは着物警察の方です。
全く見ず知らずの人に突然声をかけられたら誰でもびっくりしますし、いきなり自分の着ている着物の悪口を言われると腹が立つのは当然です。
相手をして反論をすると喧嘩になりますので、イヤホンを耳に付けて知らんふりをして逃げましょう。
ネットでの着物警察の指摘には「参考になります」というリプを返す
着物警察はネット上にも存在し、着物を着た写真をInstagramやTwitterなどにアップすると、些細な点を指摘してケチを付けるコメントを残すことがあります。
そのようなコメントは無視をすれば良いのですが、返信する場合は「参考になります」と書いておくと良いでしょう。
他人からの指摘を気にしない
着物警察の行為は行き過ぎた親切心であり、正義感の押し付けです。親切の押し売りと思われるのも当然であり、パワハラまがいの行為に該当する場合もあります。
着物をどのように着るのも本人の自由ですので、見ず知らずの他人からの指摘を気にする必要は全くありません。
着物の着方は伝統的なものだけでなく、いろいろな着方がありますので、その中から自分に合っているものを選び、自分なりの着こなし方を身につけることが大切です。