羽田登喜男のプロフィール
羽田登喜男は、友禅染の分野で京友禅と加賀友禅の技法を融合し、独自の作風を生み出した人物です。
羽田登喜男は、1911年に石川金沢市の造園師の家庭に生まれ、14歳の時、隣家に住む南野耕月から加賀友禅の技法を学びます。その後上京し、曲子光峰から京友禅の技法を学びます。
1937年に独立し京都に工房を構えると、亡くなる1年前まで実に70年もの間、精力的な作家活動を続けました。その活躍は目覚ましく、65歳の時には藍綬褒章、68歳の時には紺綬褒章をそれぞれ受賞しています。
また、75歳の時には、初来日したダイアナ妃に献上するため、3ヶ月の製作期間を要して「瑞祥鶴浴文様」という作品を生み出しました。そして77歳の時には友禅染めの人間国宝に認定されます。
その後も96歳で引退するまでの間、祇園祭の鉾の水引を製作するなど、高齢ながら数々の作品を生み出し、97歳で大往生を遂げました。
羽田登喜男の作風
羽田登喜男の作品は、加賀友禅にみられる自然の情景を描くデザイン技術と、京友禅にみられる金箔や刺繍を用いた豪華な佇まいを両立したものです。
そのため、代表的な着物作品にはデザインのモチーフに自然の風景や動物を描いたものが多く、特に鴛鴦(おしどり)をモチーフにした作品を得意としています。
羽田登喜男の鴛鴦は、色彩が鮮やかで、鴛鴦のカラフルな色合いを余すところなく表現しています。これは加賀友禅の技法を用いて羽の一枚一枚に糸目糊を置き色分けを行っているためです。
雄の鴛鴦の橙色の飾り羽には、金箔が施されていますが、これは京友禅の技法である振り金砂子と呼ばれるものです。振り金砂子は、糊のついた生地に金箔をふりかけることによって金の粉が散りばめられているかのような模様を表現する技法です。
羽田登喜男の作品はこのように、京友禅と加賀友禅の技法を混在させることで独自の世界観を作り出すことに成功しています。その作品は、名前を関して「羽田友禅」と呼ばれることもあります。
羽田登喜男の着物の価値
羽田登喜男の着物作品は、希少価値が高く、時代を経ているものでも比較的高値で取引されています。
市場での販売価格は、美品であれば100万円を優に超えます。買取価格は販売価格の10分の1程度になることが一般的であるため、現在もし新品に近い状態の羽田登喜男の作品が発見されれば、10万円を超える買取価格は期待することができます。
着物は時間を経るほど経年劣化が進んでしまうため、もし手元に羽田登喜男作の着物があり使用する予定がない場合、早めに買取の査定を依頼することをおすすめします。
また、羽田登喜男以外の作家物や種類ごとの着物の買取相場について知りたい方は、「着物の種類や素材別の買取相場まとめ!高く売るコツは?」を参考にしてください。
羽田登喜男の着物を売るのにおすすめの買取専門店
バイセル
羽田登喜男の着物を売るのにおすすめする買取専門店はバイセルです。
羽田登喜男の着物は価値が非常に高く、美品であれば10万円以上での買取が期待できますが、着物の知識がない業者やリサイクルショップに査定を依頼した場合、羽田登喜男の価値が分からず、不当に安い金額で買取されてしまうことがあります。
バイセルに査定に出した場合は、着物の専門知識がある査定士が、羽田登喜男の着物の価値を見抜き、適切な査定額を提示してもらうことができます。
バイセルは他店でも1円でも安かったら返品可能を掲げており、羽田登喜男の着物も高価買取が期待できるため、まずは気軽に査定依頼してみることをおすすめします。
また、さらに詳しくおすすめの着物買取店について知りたい方は、「着物買取おすすめランキング!評判や口コミから35社を徹底比較!」を参考にしてください。