中村勝馬とは?
中村勝馬は、東京友禅の第一人者として知られる人間国宝作家です。東京友禅の伝統に現代的な解釈を加えた作風で、東京友禅を芸術の域に高めました。
中村勝馬は、1894年に北海道の函館に生まれます。その後上京し、川端画学校という日本画家の養成学校に入校します。
川端画学校を中退の後、1913年には三越の専属職人である増山隆方に師事し、東京友禅の技法を学びます。同じ年の9月には、三越社内の図案コンクールにて3等を獲得し、早くも頭角を現します。
1924年には、増山の元から独立し、名古屋松坂屋、日本橋三越の専属職人を歴任します。そして戦後には、日本工芸会の設立を行うなど、東京友禅を初めてとする美術工芸品の復興活動に力を入れました。日本工芸会の設立と同じ年には、人間国宝の認定を受けました。
その後も自らの作家活動の傍ら、工芸展の審査員や大塚きもの学院の主任講師などを歴任し、1966年には紫綬褒章、1970年には勲四等瑞宝章を受賞しました。
中村勝馬の作品は伝統的な東京友禅の技法を守りながら、現代的で躍動感のあるデザインを取り入れたのが特徴です。中村勝馬の作品は、着物全体あるいは黒留袖の裾部分の全体面に大胆に模様を描き、左右非対称にオブジェクトを配置することでデザインに動きをもたせています。
また、中村勝馬は、東京友禅の分野において、落款や署名が用いられることが少なかった時代に、積極的に落款を用いたことでも知られています。中村勝馬は、東京友禅の優れた作家としてだけではなく、戦後の芸術復興において欠かすことのできない役割を演じた人物であると言えるでしょう。
中村勝馬の着物の価値
中村勝馬の着物作品は作られてから時間が経っているため、着用できる状態のものは少なく、芸術品・展示品として扱われるものが大半です。
そのため、買取市場に流通することはほとんどなく、買取価格についても相場は未知数です。一般的に人間国宝物の着物の買取相場は数万円から数十万円になることが多く、着用できる状態の着物が発見されれば、恐らく同じくらいの価値になると思われます。
手元に中村勝馬作と思われる着物があり、売却を考えている場合、着物の劣化が進む前に買取の査定を依頼することをおすすめします。
査定の際は、人間国宝の着物の取り扱い実績がある業者を選ぶのがポイントです。また、買取査定の際、中村勝馬の証紙があれば、着物の価値が証明され、より高値での買取を期待することができます。
また、中村勝馬以外の作家物や種類ごとの着物の買取相場について知りたい方は、「着物の種類や素材別の買取相場まとめ!高く売るコツは?」を参考にしてください。
中村勝馬の着物を売るのにおすすめの買取専門店
バイセル
中村勝馬の着物を売るのにおすすめする買取専門店はバイセルです。
人間国宝である中村勝馬の着物は、数万円から数十万円での買取が期待できますが、着物の知識がない業者やリサイクルショップに査定を依頼した場合、その価値が分からず、安い買取金額を提示されてしまう可能性があります。
人間国宝の着物の買取実績も豊富なバイセルに査定に出した場合は、着物の専門知識がある査定士が、中村勝馬の着物の価値を見抜き、適切な査定額を提示してもらうことができます。
バイセルは他店でも1円でも安かったら返品可能を掲げており、中村勝馬の着物も高価買取が期待できるため、まずは気軽に査定依頼してみることをおすすめします。
また、さらに詳しくおすすめの着物買取店について知りたい方は、「着物買取おすすめランキング!評判や口コミから35社を徹底比較!」を参考にしてください。