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加賀友禅とは?
加賀友禅は京友禅・江戸友禅と並ぶ日本三大友禅のひとつで、元禄時代に生まれました。友禅とは着物に絵画のような模様を染める染織工芸のことで、加賀友禅は実写的に表現した草花模様が特徴になっています。
加賀友禅は加賀百万石の城下町で生まれた友禅であるため、武家風の凜とした落ち着きがある点が京友禅との違いです。加賀友禅は京友禅のように箔や刺繍で加飾することはなく、先ぼかし・虫食いといった技法で自然の美しさを写実的にそのまま表現します。
加賀友禅は一人の作家が工程の大部分を担当するため、作家によって加賀友禅の出来映えは決定します。加賀友禅の作家を名乗るには、加賀染振興協会に登録することが必要で、登録要件を満たさなければ加賀友禅の作家を名乗ることはできません。
加賀友禅の作家になるには最低でも7年間の修行が必要であり、加賀友禅の作家として登録すると落款を押せるようになります。作家物の加賀友禅は高値で売れますが、加賀友禅の価値は落款を確認するとわかります。
加賀友禅の買取相場
加賀友禅は人気が高い着物であり、作家物でなくても5~20万円の値段が付くことがあります。有名作家物だと50万円以上の値段が付く場合があり、着物の柄や状態によっては100万円を超えるケースもあります。
加賀友禅の有名作家は、人間国宝の木村雨山・二塚長生、本加賀友禅作家の談義所栄二・由水十久、日本工芸会正会員の毎田仁郎、伝統工芸士の矢田博・白坂幸蔵などがおり、これらの有名作家の加賀友禅はかなりの値段が付きます。
現役の作家よりも故人の作家の方が高値が付く傾向があり、初代と二代目では初代の作家の方が高値が付くケースが多いです。
作家物の加賀友禅は落款と証紙があると高値で売れます。加賀友禅の証紙は赤・紫・緑があり、赤は手描き友禅で紫が板場友禅、緑は化学繊維です。赤色の証紙の手描き友禅と紫色の証紙の板場友禅は高値が付きますが、緑色の証紙の化学繊維は買取金額が低くなったり、値段が付かないことがあります。
加賀友禅の買取実績
過去の加賀友禅の買取実績の一例は下記のようになっています。
着物 | 価格 |
---|---|
有名作家の由水十久の加賀友禅 | 210,000円 |
巨匠の百貫華峰の加賀友禅 | 120,000円 |
人間国宝の木村雨山の加賀友禅 | 50,000~150,000円 |
加賀友禅を高値で売るポイント
リサイクルショップや質屋ではなく、専門知識のある買取店で売る
加賀友禅の着物を公正に査定するには、着物に精通していることが必要です。リサイクルショップや質屋には着物に精通している査定士がいないため、加賀友禅の着物を公正に査定することができません。加賀友禅の着物を買い取ってもらう際には、着物の専門知識がある着物買取専門店で査定を受けることが必要です。
類似品やコピー品の加賀友禅が出回っているため、証紙を用意しておく
加賀友禅の着物は類似品やコピー品が出回っていますが、証紙があると正真正銘の加賀友禅であることが証明されます。証紙の有無によって買取価格も違ってきますので、証紙がある場合は必ず用意しておくことが必要です。
有名作家物の加賀友禅は非常に高い買取価格になりやすい
加賀友禅の有名作家は、現役の作家よりも故人の作家の方が買取価格は高値になる傾向があります。人間国宝の木村雨山や本加賀友禅作家の談義所栄二、由水十久などの作品は特に高値が付きやすいです。
手描きの加賀友禅は高い値段がつきやすい
加賀友禅の着物の図柄は、手描きのものとインクジェット(捺染)で印刷するものがあります。手描きの加賀友禅の方が高額であり、手描きの作家物の加賀友禅は高い値段が付きやすいです。
また、加賀友禅以外の着物の買取相場や高く売る方法についても詳しく知りたい方は、「着物の種類や素材別の買取相場まとめ!高く売るコツは?」を参考にしてください。
加賀友禅の買取におすすめの専門店
バイセル
バイセルは主に出張買取と宅配買取で着物を買い取っており、在籍している査定士は卓越した査定技術を有しています。そのため、他業者では査定が難しいとされる着物でも公正に査定できることがあり、着物の価値に見合う正当な金額で買い取ってくれます。
バイセルは他店より1円でも買取価格が安ければ全品返却してくれますので、他店よりも確実に高値で着物を売ることができます。出張料・買取手数料・キャンセル料は全て無料になっており、査定を受けるだけでも大丈夫です。
バイセルの加賀友禅の買取実績は、有名作家が手掛けた手描友禅だと100,000~200,000円以上であり、重要無形文化財「友禅」保持者で人間国宝の羽田登喜男の作品は117,000円の買取実績があります。
また、さらに詳しくおすすめの着物買取店について知りたい方は、「着物買取おすすめランキング!評判や口コミから35社を徹底比較!」を参考にしてください。