更紗とは？ 更紗とは、3000年以上も前のインドを由来とする模様を染め抜いた木綿や絹の織物のことを指します。色には五彩（臙脂、藍、緑、黄、茶）を用い、動物や植物などの自然のモチーフや幾何学模様を描きます。ペルシャの織物を思わせるようなエキゾチックな模様が更紗の魅力です。 更紗は14〜16世紀頃日本に伝来しました。エキ...

袴とは？ 袴とは着物を着た上から足から腰部分に身につける衣装のことです。袴は現代では卒業式や成人式での定番とされていますが、平安時代から貴族の間で用いられてきた由緒ある和服です。 宮廷で使える女官などの間で、十二単の一部としても用いられていました。明治時代に入ると、袴は女学生の制服として用いられるようになりました。当...

お召しとは？ お召はまたの名を御召縮緬（おめしちりめん）とも言います。お召しは、絹糸を先染めしたものに強い「より」をかけた糸を用いて平織りした布地で作られる着物です。表面には独特の「しぼ」が浮かび上がり、生地に張りがあり、シワができにくいのが特徴です。 お召しは、その丈夫さと着崩れのしにくさから大正時代から戦後にかけ...

アンティーク着物とは？ アンティーク着物とは、江戸末期から昭和初期に作られた着物のことです。通商関税法により定められた定義では、「アンティーク」とは作られて100年以上経過した品物のことを指します。しかし着物の場合、あまりに古いと着用できなくなってしまうため、時代で区切って定義するのが一般的です。 アンティーク着物は...

銘仙とは？ 銘仙とは絹糸を用いた平織りの生地で作られる着物のことです。その中でも長い年月を経た着物は、アンティーク着物とも呼ばれています。 銘仙は元々、糸を紡ぐ際に出るくず糸を用いて、養蚕業者が自分たちで着用するために作っていました。そして江戸時代に天保の改革により倹約令が敷かれると、質素な素材として一般に広く好まれ...

絣（かすり）とは？ 絣とは色糸を様々に織り交ぜて模様を描き出す着物のことを指します。素材は綿・絹・麻と産地や織元によって様々です。絣は元々インドで生まれた織物で、東南アジアを経て琉球（沖縄）から日本へ広まったとされています。 絣は江戸時代以降に庶民の普段着として親しまれた着物です。その後戦時中には女性の着物着用が禁止...

小紋とは？ 小紋は全体に細かな模様が染め上げてある着物を指します。訪問着などの場合には着物の上下の向きに合わせる形で模様が入れられますが、小紋の場合には着物の上下に関係なく、均一な模様が入るのが特徴です。 また小紋は着物の中では「外出着」と言われる格の着物です。外出着は外行きのおしゃれ着に当たるもので、礼装ではありま...

付け下げとは？ 付け下げは訪問着を簡略化した着物と言われており、豪華な訪問着が禁止されていた戦時中に考案された着物で、反物の状態で柄付けがなされます。訪問着と付け下げの本格的な違いになると呉服屋でも難しいといわれていますが、付け下げには、「着用した際に柄の向きが全て上向きになっている」、「縫い目に柄がかからない」という...

浴衣とは？ 浴衣とは、主に木綿を素材とした着物（和服）の一種です。通常の着物と異なり長襦袢（着物の下着にあたるもの）を用いず、肌の上に一重に羽織って着用します。 浴衣は、元々、平安時代に岩盤浴や沐浴の際に用いられていた湯帷子（ゆかたびら）と呼ばれる着物が由来となっています。湯帷子は、入浴時に着たままお湯に入るため、水...

訪問着とは 訪問着はフォーマルからカジュアルまで幅広く対応できる着物で、年齢や結婚の有無にも関係なく着ることができます。訪問着のデザインは、肩、胸、袖にかけて一つの絵が美しく描かれているような「絵羽模様」が最大の特徴です。裾にだけ模様が入っている留袖と違って、模様は上半身にも描かれています。 柄は古典的なものからモダ...